プロジェクト立ち上げの背景

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クラウドファンディングページに載せるには長いので「プロジェクトの背景」を全文こちらに載せております。
尚、クラウドファンのページでは連載形式として、最終的には全文載せる予定です。

令和1年の水引体験から、制作やマルシェへの出店、体験会・ワークショップと活動が広がっていく中で、ありがたいことに多くの方に評価をしていただきました。
しかし、その度にもっとちゃんと学んで技術を習得してよりよいものを提供したいという思いが強くなりました。

水引を知るために四国中央市へ

一度ちゃんと水引について知ろうと、令和3年4月に紙のまち資料館と紙産業技術センターに行って調べたことがあります。
それが冒頭の「水引とは」の部分ですが、水引の歴史を調べ見て、水引は「日本人の心」を表しているものだと感じました。

(29秒)

当時は限られた時間の中だったのでまだまだ勉強不足が否めません。

技術はもちろん、水引に対する知識も今のままでは中途半端だと感じています。

ネットの情報だけでは知り得ない本場だからこそ感じられる意味をもっと深く知りたいという思いが年々増しています。

(1分8秒)

活動を続ける中で得た喜び

私は歌っている人でもあるので、人前に立つ機会があります。

ステージ上では歌ったり喋ったり自分なりの表現をして、自分も楽しみながら見てくださる方にも楽しんでもらうことを目指していますが、水引の活動は人との関わり方でもステージの時とは全く違います。

ステージはある意味一方通行でも成立してしまうことがありますが、水引の活動はそういうわけにはいきません。

マルシェでは接客、体験会では教える立場と慣れない人との関わり方をすることになりました。
実は人とのコミュニケーションが苦手な所謂「コミュ障」で人見知りの私は、特に初めての方には緊張してなかなか上手く話すことができませんでした。

それでも続けていくうちに作品を評価してくださる方が現れたり、気に入って注文してくださる方も現れ、わざわざ会いに来てくださったり声をかけてくださる方が増えていきました。

そういう方々とのコミュニケーションを通して、作品だけでなく、少しずつ人と関わることにも自信がついてきました。

制作する大変さはありましたが、注文してくださった方に喜んでいただけることが私の喜びにもなりました。

水引を通して出会えた「笑顔」

そのうち、マルシェだけでなく知り合いの勧めで体験会を開催するようになりました。

人に教えることなどしたことがなかったので、どう教えたらいいのか、どうやったら伝わるのか試行錯誤しながら体験会を開催しています。

回を重ねていくうちに、最初は「難しそう」「できない」と仰っていた方が体験後に「意外とできた」「楽しかった」と感想をくださるようになりました。

私が初めて水引に挑戦した小学5年生の時、大人になって再び水引を体験しに行ったときに感じた「楽しい」を共有できることに感動しました。

特に子どもたちが夢中に結ぶ姿や笑顔に出会えた時に、水引を始めてよかったと思いました。
私が子どもの時から感じている「ものづくりは楽しい」を次世代にも残すお手伝いができている感覚になりました。

体験してくれた中学生(写真了承済み)

海外の方が折り鶴を喜ぶという話を知人から聞き、意外と簡単にできる水引も海外の方向けのプレゼントとしていいのではないか、と考えているのでゆくゆくは海外展開も視野に入れたいと思っています。

地元に貢献しつつ新しい可能性を探る

地元を離れて約20年経ちましたが、ずっと地元貢献をしたいという思いがありました。
活動をする中で、「水引と言えば四国中央市」と言い続けていますが、それだけでは足りません。

そこで思い出したのは私の母校でもある三島高校の書道部です。

現在、四国中央市で全国大会が行われている「書道パフォーマンス」は、三島高校が発祥と言われています(少なくとも私はそういう認識です)。

今でこそ書道パフォーマンスというと誰でも思い浮かぶほどの認知度ですが、元々は平成13年頃から三高の書道部が町おこしのために「書のデモンストレーション」として文化祭や地元のイベント、ショッピングモールなどで披露していたのが始まりです。

平成20年からは夏に開催される「紙まつり」の催しの一つとして全国大会が開かれるようになり、平成22年に映画化されると参加校も増えていきました。

田舎の高校生が日本国内に書道ブームを巻き起こした書道パフォーマンスは、伝統文化を新たな芸術へと確立した成功例だと思います。

「書道パフォーマンスをやりたい!」と書道を始めた方も増えたのではないでしょうか。
そういう意味でも「書道パフォーマンス」は書道人口を増やすきっかけになったとも言えると思います。

これを水引でもできないか、と考えました。

水引の性質上、書道パフォーマンスのような大きなパフォーマンスができるのかわかりませんが、水引は水引なりの魅せ方があると思います。
水引の技術や理解を深めることでその新しい魅せ方の可能性を見つけ出すヒントになると考えています。

新たに水引に関心を持ってもらえるようなイベントを立ち上げたいと思います。
そして、地元でイベントを開催することで育ててくれた故郷への恩返しをしたいと思っています。

水引を通して地元の魅力を再認識し、地元に貢献しながら次世代に水引の伝統を伝えつつ新たな可能性を探る挑戦をしたいと思い、今回プロジェクトを立ち上げました。